著者
片岡 博美
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.285-299, 2016

本稿では,在留外国人を交えた地域防災を,外国人・日本人を交えた全ての地域構成員が持つ,地域コミュニティ参加や防災・災害時に関わる制約という観点から分析し,地域防災において外国人やエスニシティといった要素をいかに捉えていくべきかを検討した。その中では,従来の日本語から多言語へという翻訳中心の防災情報の持つ課題や地縁・長期居住が中心となっている従来の地域コミュニティ自体が抱える課題も明らかとなった。在留外国人を交えた地域防災力の向上には,外国人・日本人を交えた地域の構成員個々人が持つ制約を考慮した防災・災害に関する取り組みの過程で,あるいは取り組みの結果として形成・再構築される新しい地域防災コミュニティの存在が欠かせない。

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“CiNii 論文 -  地域防災の中の「外国人」:エスニシティ研究から「地域コミュニティ」を問い直すための一考察” https://t.co/2m3ROrCx3E

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