著者
谷 直樹 中嶋 節子 植松 清志
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究年報 (ISSN:09161864)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.131-142, 2002

本研究は,近世大坂における蔵屋敷の住居史的な解明を目的としたものである。すわなわち,その建築構成,施設の機能空間構成の特質等を明らかにし,さらに都市大坂との関わりを蔵屋敷の年中行事を通して考察した。大坂蔵屋敷関係の資料は各所に分散しているので,まず資料の所在確認を行い,約16藩の蔵屋敷関係の資料を収集する事ができた。主に指図を分析した結果,東国と西国,大藩と小藩等で施設の構成等に差異がある事を明らかにした。また蔵屋敷内には本国の代表的な社が勧請されており,その祭礼は「蔵屋敷祭礼」として大坂の年中行事に掲げられている。蔵屋敷は経済的な機能だけでなく,大阪の都市文化を考える上でも重要な施設であった事を指摘した。

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