著者
斎藤 恭一 小島 隆 浅井 志保
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.233-242, 2017

不溶性フェロシアン化コバルト及びチタン酸ナトリウムは,放射性核種を含む汚染水から,それぞれセシウムイオン及びストロンチウムイオンを特異的に捕捉する.これらの無機化合物の沈殿を,放射線グラフト重合法によって市販の6-ナイロン繊維に接ぎ木した高分子鎖内で析出させた.それらの沈殿が多点の静電相互作用に基づいてグラフト鎖に巻き絡まるという担持構造が示唆された.作製された不溶性フェロシアン化コバルトあるいはチタン酸ナトリウム担持繊維は,従来の粒子状吸着材,例えば,ゼオライトやSrTreat(チタン酸ナトリウム担持樹脂)比べて,吸着速度は大きかった.市販の粒子状吸着材と比較して無機化合物重量あたりの吸着容量は大きかった.

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繊維に接ぎ木した高分子鎖に絡めた無機化合物を利用する放射性物質の除去 https://t.co/TJAInMovnV

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