著者
三輪 宏太郎 植田 一博
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.9, pp.76-80, 2017

<p>本研究では,時間外取引を行う投資家が少ない状況下でも,どのような取引時間延長が有効となりうるか分析を行った.特に,プレマーケットセッション,アフターマーケットセッションの導入及び,どの程度の長さのセッションの導入が有効となるか,人工市場モデルによるシミュレーション分析を行った.結果,上記の状況下では,多くの場合,取引時間延長により,価格効率性及び価格安定性が低下することがわかった.しかも,導入される時間外取引時間帯が長く,アフターマーケットセッションを導入した場合,この傾向は顕著であった.一方で,短期間のプレマーケットセッションであれば,時間外取引の参加者が少なくても,価格効率性や価格安定性を改善しうることがわかった.</p>

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