著者
三輪 宏太郎 植田 一博
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.114-118, 2010 (Released:2011-04-26)
参考文献数
7

個別銘柄レベルにおいて,出来高の上昇は株式リターンの持続を予測すると言われている.この出来高と株価変動の持続性(株価モメンタム)の関係は,株価の新規情報の折り込みの遅れが要因とされてきた.本研究では,この関係が投資家の株価トレンド追随行為によっても引き起こされる可能性が高いことを実データ検証,モデルシミュレーションの両面から示す.
著者
三輪 宏太郎 植田 一博
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学
巻号頁・発行日
vol.9, pp.76-80, 2017

<p>本研究では,時間外取引を行う投資家が少ない状況下でも,どのような取引時間延長が有効となりうるか分析を行った.特に,プレマーケットセッション,アフターマーケットセッションの導入及び,どの程度の長さのセッションの導入が有効となるか,人工市場モデルによるシミュレーション分析を行った.結果,上記の状況下では,多くの場合,取引時間延長により,価格効率性及び価格安定性が低下することがわかった.しかも,導入される時間外取引時間帯が長く,アフターマーケットセッションを導入した場合,この傾向は顕著であった.一方で,短期間のプレマーケットセッションであれば,時間外取引の参加者が少なくても,価格効率性や価格安定性を改善しうることがわかった.</p>