- 著者
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内野 香織
鳴海 多恵子
- 出版者
- 一般社団法人 日本家政学会
- 雑誌
- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.58, pp.99, 2006
[目的] 衣服の着脱は日常的に繰り返される基本的動作であるが、その動作は少なからず身体に負担がかかり、身体機能によっては着脱に大きな負担がかかるため、着脱の動作特性を捉えることは全ての人にとって有用であると考える。本研究では、身体特性として柔軟性に着目し、衣服着脱動作における身体負荷と身体柔軟性の関係を明らかにすることを目的とした。<BR>[方法] 被験者は9・11号サイズの衣服を着用している18∼24歳の女性27名である。試験服は綿シーチングを用い、バスト部のゆとり量を0cmおよび10cmとした長袖のかぶり型上衣2種と、市販のランニングシャツとした。被験者の身体柔軟性は、上半身及び上肢に関する柔軟性を計測した。着脱動作については、試験服の着脱に要する時間を計測するとともに、その間の感覚に関する官能検査を行った。また、日常の着脱に関する質問紙調査も行った。<BR>[結果] 柔軟性については、自己申告および柔軟性の計測結果により、ほぼ半数ずつの2グループに分けた。柔軟性が低いグループは、柔軟性が高いグループに比べて着衣・脱衣ともに動作に要する時間が多く、着衣より脱衣において動作に要する時間がかかった。また、日常動作や着脱動作で「負担が大きい」と感じることが多い傾向が見られ、特に背面に腕を回す動作で質問紙の回答に差が見られた。