著者
深石 圭子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, 2017

<b>研究の背景</b> 我が国経済の高度成長に伴う35年以降無秩序な宅地化の進展は「農住都市」構想へと向かう。昭和40年柿生農協では組合長鈴木新之助、農林中央金庫組合金融推進部の山名元を中心に農協建築研究会による住宅相談事業を発足し、これはその後のコーポラティブ事業、新百合ヶ丘開発に至る第一歩である。<br><b>研究の目的</b> 住宅相談事業で実現した住宅の内、林・山田・中原設計同人の中原暢子(以下中原という)が設計したものを分析し、昭和40年代の都市農家住宅についての傾向及び中原の考え方を読み取る。中原はこのプロジェクトの第1号農村住宅の設計者であり、柿生農協のパンフレットに印刷されており、設計数が多いことから、この住宅相談事業での典型的な農村住宅であると考える。<br><b>研究の方法</b> 中原暢子が林・山田・中原設計同人で設計図書を所員であった白井克典氏から本学に寄贈された原図等を保管しているが、そのうち見積提出先が柿生農協としているものを分析対象とした。<br><b>研究の結果</b> 1)すべての住宅について続き間が確保されている。2)子供室、老人室及び夫婦寝室を分離している。3)土間食堂、土間台所は農作業の規模、内容によって大きく変わる。4)食事室は必要に応じて上足用と下足用が並置される。5)浴室とサービスヤードの連結は密接である。

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