- 著者
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山田 桂子
日景 弥生
- 出版者
- 日本家庭科教育学会
- 雑誌
- 日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
- 巻号頁・発行日
- vol.44, pp.36, 2002
‹目的›第1報で報告した測定項目をもとに、中学生とその保護者のジェンダー観を比較し、両者の意識の関連を検討することを目的とした。<BR>‹方法›1. 調査対象と時期;第1報と同様である。2. ジェンダー観の比較;中学生とその保護者、それぞれのアンケート項目で近似した項目を比較した。さらに、中学生と保護者を男女に分け、それぞれ得点の高い者(以下バイアス群)と低い者(以下フリー群)から順に約20%を抽出し、各群を詳細に分析した。<BR>‹結果および考察›1. 両者のジェンダー観の比較;アンケートの近似項目では中学生およびその保護者ともほぼ同じ傾向を示した。しかし、「運動会の応援団長はいつも男子がやる方がよい」では保護者の方がフリー傾向を示したが、近似項目である「PTA会長は男性の方が活動しやすいと思う」ではバイアス傾向となり、この傾向は母親の方が父親より顕著にみられた。これより、保護者が自分自身に直接的に関わるものとそうでないものとでは無意識のうちに違う判断をしていることがうかがえた。2. 両者のジェンダー観の関連;両親がフリー群の場合は中学生もフリー群が、両親がバイアス群の場合は中学生もバイアス群が多くなった。これより、父親と母親のジェンダー観が似ている場合、その子どもである中学生も両親と同じ傾向となることが示唆された。