著者
池田 重人 志知 幸治 岡本 透 林 竜馬
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.128, 2017

<p>秋田ではかつて天然スギが広く分布し、豊富に存在していた「秋田杉」の資源がこの地域の経済基盤を支えてきた。演者らはこうした秋田杉の成立過程を古生態学的手法と歴史資料から調べており、山地帯上部の「桃洞・佐渡のスギ原生林」下方の湿原で行った花粉分析では、全体としてスギは分析試料最下部の約1500年前からブナなどとともに優勢であるものの、約600年前以降の一時期に衰退していたことを示した(第125回大会)。一方、古くからの林政史資料など森林管理を記録した記録によると、江戸時代以降になると全国的に木材資源が急速に枯渇していくことが示されているが、そのことは秋田地方も同様であった。それ以前の時代についての資料は乏しいため山林利用の詳細は不明であるが、これまでは大規模な伐採等の影響があるとは考えられていなかった。しかし、秋田周辺地域で行った複数の花粉分析結果を検討した結果、スギの衰退は江戸時代より以前に遡り、中世には生じ始めていた可能性が示唆された。</p>

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@cosk34 https://t.co/Ib4GjcPWS8 分かりそうな論文はこの辺ですかね? 手軽な燃料、武器の材料、家の材料、木が持つ利用範囲は広大ですからねぇ

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