著者
渡邊 幾子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.30, 2018

【目的】レンコンは徳島県の特産物であり収穫量も全国上位である。しかし、規格外品や傷つき青果市場へ出荷できないものは廃棄されている。これら未利用資源は環境への配慮から有効活用する取り組みが進められ、手軽に利用でき保存性の高いレンコンパウダーが開発された。本研究では、レンコンおよびレンコンパウダー(以下、パウダーとする)に関するアンケート調査を実施するとともに、パウダーを配合した食品を調製し、その嗜好性について検討した。<br><br>【方法】徳島県在住者を対象として、2017年6月から7月に自記入方式でアンケート調査を実施した。レンコンの特産品としての認知度、パウダーの認知度、イメージや食べてみたい料理などについて調査結果を集計、分析をした。徳島県鳴門市産のパウダーを配合した蒸しパン(0%、10%、15%)とお好み焼き(0%、10%、20%、30%)を調製し、本学学生および教員をパネルとして5段階評点法による官能評価を実施した。<br><br>【結果】アンケートの有効回答数は132枚であった。レンコンは82.6%の者が特産品として認知していたが、パウダーの認知度は33.3%と低く、パウダーが普及していないことが示唆された。イメージとしては、「様々な料理に使えそう」、「手軽」といった良い意見がある一方、「においが強そう」という悪い意見もみられた。食べてみたい料理は、「天ぷら」、「お好み焼き」、「パン」、「あんかけ」など粉類に混ぜる料理やとろみをつける料理が挙げられた。官能評価の結果、蒸しパンでは0%配合が最も好まれたが、お好み焼きでは全ての項目(外観、香り、味、食感および総合評価)において10%配合の評価が高かった。お好み焼きはパウダーを有効活用できる一品であると考えられた。

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