- 著者
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金城 秀俊
又吉 宣
安慶名 信也
真栄田 裕行
鈴木 幹男
- 出版者
- 日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
- 雑誌
- 日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.3, pp.214-218, 2018
<p>73歳,女性。当院受診1週間前にインフルエンザに罹患した。4日前に咽頭痛が出現し,近医で咽頭後壁の腫脹を認めたために,咽後膿瘍疑いで当科紹介となった。</p><p>初診時所見としては,呼吸苦や開口障害は認めなかったが,頸部腫脹・圧痛・嚥下痛を認めた。喉頭ファイバー検査では上咽頭から下咽頭にかけて後壁が全体的に腫脹し,粘膜下血腫の様な色調を認めたが,気道は開存していた。血液検査所見ではWBC:5,900/<i>μ</i>l,CRP:5.36mg/dlであり,CTでは膿瘍を疑うような所見を認めなかった。咽後部の腫脹は血腫であると判断し,保存的加療で症状は軽快した。出血源は画像結果から甲状腺左葉の腫瘤からと判断し,待機的に腫瘤を含め甲状腺左葉切除術を行った。しかし,病理結果からは副甲状腺腺腫からの出血と判明した。</p>