著者
岑 天霞 渡邉 英徳
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.227-230, 2019

<p>本研究の目的は,日中両国の戦争に関する歴史認識を明らかにすることである.このために,すでにネットでアーカイブされている映画情報とコメント情報を分析し,日本と中国の戦争映画の「送り手」と「受け手」の現状を読み取った.まず日中両国の歴史・戦争を題材とした映画の内容と舞台を解読・比較し,日中両国の映画製作側の意図と表現手法の変遷を明らかにする.その上で,映画情報サイトから映画のレビュー情報や,「ニコニコ動画」などの弾幕動画サイトのコメント情報を収集・分析し,若者の映画鑑賞者(これらのサイトの主なユーザは10代後半から30代の若者)の戦争・歴史認識を明らかにする.本研究の成果によって,日中両国の若者における歴史認識の違いを明らかにし,新しい時代における日中歴史和解実現に示唆するものを得ることができると考えられる.</p>

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