著者
岡本 牧子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.37-40, 2019

<p>本研究では中学校理科第1分野の光学の学習に着目し,光を利用して密度分布を伴う空間を可視化するシュリーレン法を教材化することで,光学分野の苦手意識を少しでも克服し,普段見えないものを工夫して観察するという面白さを生徒達に感じてもらう事を目的としている.本論文では,生井と松尾らによる著書よりシュリーレン法の原理について確認し,市販の文房具を用いることにより学校現場で使用できるよう教材への応用を試みた.可視化対象をろうそくによる炎上方の上昇気流とした場合,定性的な気流の可視化には十分な精度を得ることができた.また本教材の中学3年生による使用感などを調査した結果,中学生が操作するのに十分な簡略さを備え,光学分野で習う凸レンズの学習への興味・関心を引き出せることがわかった.教材の有効性を確かめるためには,可視化対象,光線の作図能力の定着,STEM教科間で連携した指導内容や効果を調査する必要がある.</p>

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シュリーレン法を取り入れた光学分野教材開発の基礎研究 : https://t.co/1l2jpSCHTR

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