著者
片桐 恵子
出版者
日本老年社会科学会
雑誌
老年社会科学 (ISSN:03882446)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.342-353, 2013

<p> 高齢者の社会参加率は居住地域や性別により異なる.本研究では,先行研究が少ない過去の経験に着目し,過去の社会参加活動の有無や特定時期の社会参加経験が現在の社会参加と関連しているのかを地域別に検討することを目的とした.</p><p> 練馬区と岡山市の50〜69歳の男女に二段階無作為抽出法により郵送留置き調査を2008年に実施した(回収率58.9%).</p><p> 子どものころ,学生のころ,学校後,現在の社会参加歴を検討したところ,練馬区の男性ではどの時期にも不参加な人が4分の1に上った.現在の社会参加の有無についてロジスティック回帰分析を行った結果,岡山市では学校卒業後の社会参加の有無が現在の社会参加ともっとも関連が強かった.練馬区では子どもや学生のころの社会参加や経済状況や学歴など基本的属性とも関連がみられた.退職後に社会参加経験のない人が参加をするのは困難であり,大都市の退職シニアの社会参加の阻害要因のひとつであることが推測された.</p>

言及状況

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退職後に社会参加経験のない人が参加をするのは困難 CiNii 論文 -  過去の社会参加経験が現在の社会参加に及ぼす影響 : 東京都練馬区と岡山県岡山市の調査結果 https://t.co/iOr9R0xZh7 #CiNii

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