著者
山岡 明奈 湯川 進太郎
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.73-86, 2019
被引用文献数
2

<p> 創造性を増進することは社会にとって有用であると考えられるが,しばしば創造性の高い人は精神的に不健康であると指摘されてきた。一方で,近年では創造性が高くても精神的に健康な人の存在も示唆されている。そこで本研究では,創造性と精神的健康の両方と関連深い概念として知られているマインドワンダリングという現象に着目し,創造性の高さや精神的健康さの違いによって,マインドワンダリングの特徴に違いかあるのかを実験的に検討した。まず,62名の参加者の創造性と抑うつ傾向およびワーキングメモリ容量を測定した。その後,思考プローブ法を用いて,映像視聴中のマインドワンダリングの思考内容,自覚の有無,話題数を測定した。分析の結果,創造性が高く精神的に健康な人は,マインドワンダリング中に過去のことを考える頻度が少ないことが示された。本研究の結果は,マインドワンダリングを用いて,精神的健康を維持しつつ創造性を増進するための基礎的知見を示したといえる。</p>

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CiNii 論文 -  創造性および抑うつ傾向とマインドワンダリングの特徴との関連 https://t.co/AZCJYlwrpH #CiNii

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