著者
工藤 美奈子 小泉 昌子 峯木 眞知子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.823-832, 2019

<p> 日本製の安全・安心な鶏卵皮蛋が製造, 流通されるために, 鶏卵皮蛋の貯蔵過程における品質の変化を明らかにすることを目的とした. またそれらの変化について, 台湾産皮蛋と比較した.</p><p> 白色レグホーン種鶏卵を加工した鶏卵皮蛋を入手した. 入手後1, 7, 14, 21, 28, 58, 118, 180, 360日間貯蔵した鶏卵皮蛋の成分, 外観の観察, 重量, pH, 色度, 塩分, 卵白の水分含有率, 卵白の破断特性, 卵黄のテクスチャー特性およびにおい識別装置によるにおいの測定を行った.</p><p> 鶏卵皮蛋は28日間で卵黄が軟らかい溏心タイプの様になった. 鶏卵皮蛋の構成比について, 貯蔵日数とともに卵白の割合が低下し, 卵黄の割合が上昇していき, 360日間で卵白と卵黄の構成比が逆転した. 鶏卵皮蛋の卵白は, 貯蔵日数とともにかたくなる傾向が見られ, 台湾産皮蛋と比較すると, 卵白が軟らかく, 卵黄はかたさと付着性が低かった. 卵白のにおいの類似度は, 硫黄系, アルデヒド系ガスのにおいが高く, 皮蛋独特のアンモニア臭が低かった. これより鶏卵皮蛋は, 皮蛋独特のアンモニア臭が少なく食べやすいと考える.</p><p> 製造後貯蔵中の品質の変化より, 鶏卵皮蛋が一定の品質の製品になったのは, 貯蔵28日間以降半年程度であった.</p>

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