著者
松本 健太郎
出版者
観光学術学会
雑誌
観光学評論 (ISSN:21876649)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.109-116, 2018

ポケモンGOはそのリリース直後、都市の意味空間を規定するレイヤーを多層化させ、われわれが認知するリアリティをより錯綜したものへと変質させた。実際それは物理空間と仮想空間の領域区分を越境しながら多くの社会問題を引き起こし、われわれが生きる意味世界に「分断」(それをプレイする人とそうでない人のあいだのそれ)をもたらす存在として報道されるに至った。本論考ではプレイヤー/非プレイヤーのあいだの「軋轢」、あるいは、そこから派生した社会的な「分断」を視野にいれつつ、複数の領域にまたがる理論的言説を参照しながら、また、それを前提に「ゲーミフィケーション」概念を再考するなどしながら、デジタル・テクノロジーが現代の記号世界にもたらしつつあるものを考察の俎上に載せてみたい。

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松本 健太郎「都市空間におけるモビリティとセキュリティ:ポケモンGOに随伴する移動と「統語論的関係の優位化」」『観光学評論』6(1)、2018年。https://t.co/4laCwuY7uZ

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