著者
向井 智哉 藤野 京子
出版者
法と心理学会
雑誌
法と心理 (ISSN:13468669)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.86-98, 2020

本研究の目的は、刑事司法に対する態度を測定する尺度を作成することである。刑事司法に対す る態度についての研究は、厳罰化を中心として、1970 年代以降幅広く調査・研究されている。し かしその一方で、用いられる尺度が研究ごとに異なるため、相互の比較が困難になっているという 問題点が指摘されてきた。そこで本研究では、刑事司法に対する態度を正確に測定する尺度を作成 し今後の研究に資することを目指して質問紙調査を行った。具体的には、法学や社会学において行 われてきた犯罪化に関する議論を参照し、刑事司法に対する態度に含まれると考えられる 6 つの要 素を抽出した。その後、質問紙による調査を行い、因子構造と信頼性を確認し、ならびに基準関連 妥当性の観点から妥当性の検討を行った。その結果、「処罰の厳罰化」「処罰の早期拡大化」「治療 の推進化」「治療の早期拡大化」の 4 因子からなる尺度が作成され、一定の信頼性・妥当性を持つこ とが示された。

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コロナ罰則を支持する意識を詳しくみていくためには、こなの研究が参考になると思われる。 CiNii 論文 -  刑事司法に対する態度尺度の作成と 信頼性・妥当性の検討 https://t.co/7X2sMgnjAw #CiNii
厳罰化を望む声がどのような心理構造でそれをどう測定すればよいのか。貴重な社会心理学的研究である。 事件や不祥事のたびに厳罰化を求める声が噴出する状況を私は社会問題だと思うのである。 CiNii 論文 -  刑事司法に対する態度尺度の作成と 信頼性・妥当性の検討 https://t.co/7X2sMgnjAw #CiNii

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