- 著者
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髙橋 広行
- 出版者
- 日本マーケティング学会
- 雑誌
- マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
- 巻号頁・発行日
- vol.36, no.2, pp.44-61, 2016
- 被引用文献数
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<p>本稿は,消費者の視点で食品スーパーのイノベーションについて議論するものである。消費者は買い物の仕方や店舗内でのふるまい方を行動パターンにもとづく認知要素(スクリプト)で把握しており,そのスクリプトは買い物行動,店舗内行動,売り場行動などの階層構造で捉え直すことができる。そこで本稿では,小売の価値に関する先行研究をレビューしながら,上記の階層構造ごとに革新性を整理する。その後,それぞれの革新性を具体的に実践している小売企業の先端事例(まいばすけっと,阪急オアシス,北野エース)を取り上げることで,実務的なインプリケーションを導出していく。</p>