著者
浅利 美鈴 名倉 良雄 酒井 伸一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会誌 (ISSN:18835864)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.310-319, 2019

災害廃棄物対策において,発災時の支援を含む地域間連携・協調の取り組みには,進展がみられた。指針等での役割や体制の整理に加えて,複数の災害において,支援実績や教訓が蓄積されつつある。たとえば,初動時のプッシュ型支援が効果的に働いてきたこと,支援の内容はさまざまであり支援マネジメントが重要であることなどがあげられる。さらに,特に 2018 (平成 30 ) 年に相次いだ災害への支援の速報的情報から分析すると,今後検討が必要な視点も多い。たとえば,支援内容のミスマッチを避けるための事前受援計画が効果的であること,国による支援マネジメントにおいては拠点をどこに置くかも重要であることなどがあげられる。また,今後は,大規模災害のみならず,同時多発的・連続的な通常災害時においても,現在の体制では対応が不十分となる可能性があり,平時からの人材育成や地域ブロック内・間の連携体制検討に加え,司令塔機能を補完する仕組みも検討する必要がある。

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