著者
水田 康平 比嘉 浩太郎 西田 康太郎 高江洲 美香 宮田 佳英 仲宗根 哲 石原 昌人 翁長 正道 平良 啓之 東 千夏 上原 史成
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.54-57, 2021

<p>51歳男性.6年前に自己免疫性下垂体炎でステロイドパルス治療を受けた.その後,ステロイド補充療法をしていた.3年前に両股関節痛が出現し,MRIで両側大腿骨頭壊死症と診断し,人工股関節置換術を予定した.3週間前より間欠的に発熱を認め,両股関節痛が増悪し,近医より当院紹介され,精査目的に入院した.採血ではCRPは10.3mg/dlと炎症反応が高値であった.CTで股関節に液貯留を認め,化膿性股関節炎が疑われた.股関節穿刺で細菌培養が陰性であり,内科にてステロイド減量中であったため,副腎不全が疑われ,ステロイド内服増量を行った.その後,発熱や炎症反応は改善した.ステロイド内服を継続し,5か月後に人工股関節置換術を行った,術後半年,発熱や人工関節の緩みなく,独歩可能で仕事にも復帰し経過良好である,本症例では,発熱や炎症反応高値,股関節痛,関節液貯留を認め,化膿性股関節炎との鑑別に股関節穿刺が有用であった.</p>

言及状況

外部データベース (DOI)

Twitter (1 users, 1 posts, 0 favorites)

化膿性股関節炎と鑑別を要した副腎不全の一例 : https://t.co/NIEnIxI5A0

収集済み URL リスト