著者
塚田 学 菰原 裕 粕谷 貴司 新居 英明 高坂 茂樹 小川 景子 江崎 浩
雑誌
情報処理学会論文誌デジタルコンテンツ(DCON) (ISSN:21878897)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.10-23, 2018-08-20

インターネットを前提とした視聴サービスが登場し,なかでも空間に存在する視聴対象を解釈し,コンテンツとして活用するオブジェクトベースの視聴サービスの重要性が増している.2014年より,Software Defined Media(SDM)コンソーシアムでは,オブジェクトベースのメディアとインターネットを前提とした視聴空間の研究を行っている.現在,音楽イベントのDVDなどのパッケージメディアは,マイクやカメラなどの収録機材の位置によって大きく制約を受けるコンテンツである.こうした課題を解決するため,本研究では,クラシックコンサートとジャズセッションのイベントを収録し,インタラクティブに自由視聴点での三次元映像音声を再生するアプリケーション「SDM3602」を設計,実装した.SDM3602を95人の被験者に実際に体験してもらい,インタラクティブ3Dコンテンツの自由視聴点再生の有効性を検証した.さらにビルボードジャパンが開催した2017年Live Music HackasongでSDM3602のデモンストレーションを行い,審査員と一般の来場者の投票により,優秀賞を受賞した.Various audio-visual service based on Internet are deployed these days widely. Among these, object-based audio-visual services are getting more critical. We started Software Defined Media (SDM) consortium to investigate object-based audio-visual services and Internet-based audio-visual since 2014. The placement of microphone and camera limits the audience to watch at the free viewpoint of the contents of the package media such as DVD. In the study, we designed and implemented the system of interactive 3D audio-visual service with a free-view-listen point, named SDM3602. 95 persons experienced SDM3602 and answered the questionnaire in subjective evaluation. We also demonstrated the system in "Live Music Hackasong 2017" hosted by Billboard Japan. We received the second prize based on the vote of the judges and the audience.

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