著者
尹 浩 山本 景子 倉本 到 辻野 嘉宏
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.618-627, 2020-03-15

通信技術の発展にともない,Q&Aウェブサイトは大規模な知識共有の重要な手段の1つになっている.しかし,Q&Aウェブサイトにおける回答者と質問者の間には,1)相手のことが分からない,2)質問者の態度やいい方が好きではない,という2点に起因する知識共有バリアが存在する.そこで本論文では,これらのバリアを低減するために,Q&Aシステムにおいて質問者と回答者を仲介する,各ユーザにとって好ましいバーチャルエージェントがデザインできるツールを提案する.このツールでは,エージェントの外見と性格に関するパラメータをユーザが調整するだけで自分にとって好ましく感じるエージェントが自動生成される.評価実験の結果より,このツールを用いることで,実験参加者の大多数が自分にとって好ましいバーチャルエージェントを作成できることが確認できた.また,作成されたエージェントをQ&Aシステムに導入した場合,回答意欲が高まることが分かった.

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