- 著者
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皆木 和義
- 出版者
- 日経BP社
- 雑誌
- 日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
- 巻号頁・発行日
- no.242, pp.124-127, 2004-11
昭和二十年、敗戦の玉音放送に涙を流したのも束の間、いち早く民需品の生産を再開し、松下電器を立て直そうとする幸之助。だが、労働組合の結成大会で祝辞を述べようとした時、思いがけず社員から罵声を浴びる。招かれざる客 言いようのない違和感が幸之助を襲った。 尖った憤ふん怒どが心の襞を衝いた、その次の瞬間、はたと我に返った。 (あかん、あかん。