著者
楠 比呂志 土井 守
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.281-286, 2009-02

希少種の保全や外来種問題、また農作物への獣害や人獣共通感染症など、環境から産業、また健康までの広範多岐にわたって、ヒトと野生動物との関わりにおける困窮の度合いが、加速度的に増している。こうした憂慮すべき事態を打破するための技術の開発や対策の立案、そして人材の育成は、広く生物学系の最高学府に課せられた最優先課題のひとつであると著者らは考えている。そこで日本野生動物医学会の第14回大会が、獣医学系のない神戸大学大学院農学研究科を会場として、平成20年9月3日から7日までの5日間にわたって開催されたのを機に、産業動物を中心とした実学的な総合動物学の一分野である畜産学・応用動物学系の大学や大学院における野生動物教育の実態を明らかにすることを目的として、任意のアンケート方式による全国調査を実施したので、その集計結果について報告する。なお本報告は、第14回日本野生動物医学会大会の講演要旨集に記載されたものを、改変して再録したものである。

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