著者
阿部 亮
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Sustainable livestock production and human welfare (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.69, no.12, pp.995-998, 2015-12

今回の酪肉近において飼料に関しては,「国産飼料生産基盤の確立」という項目の中で,次の6課題を掲げている。(1) 国産粗飼料の生産・利用の拡大,(2) 放牧活用の推進,(3) 飼料用米等国産飼料穀物の生産・利用の拡大,(4) エコフイードの生産・利用の促進,(5) 飼料の流通基盤の強化,(6) 肉用牛生産における肥育期間の短縮,である。本稿では国産飼料用穀類の利用に関して,飼料用米とイアコーンサイレージについて,生産利用と研究・技術開発の現状を見,今後を考えたい。飼料として国内で使われている穀類は,トウモロコシ,こうりゃん(マイロ),小麦,大裸麦,米,ライ麦,エンバク等である。ほとんどが輸入であるといってよい,平成26年度の飼料穀類の輸入量は約1,205万トンでその83%がトウモロコシである。この年のトウモロコシの輸入量は約996万トンであるが,その82%は米国からのものである。次に乳牛と肉用牛の配合飼料の中の穀類の配合割合(2015年6月)を見ると,乳牛用では50.3%,肉用牛用では60.4%と共に過半を穀類が占めており,穀類の中ではトウモロコシが乳牛用では83.5%,肉用牛用では64.9%とデンプン給与の主体を担っている。

言及状況

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酪肉近と研究開発・技術普及(その6)国内における飼料用穀類の生産拡大 https://t.co/gXyE9vhpei

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