著者
金子 茂男 八竹 直 宮田 昌伸 水永 光博 渡部 嘉彦 谷口 成美 井内 裕満 松田 久雄 栗田 孝
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.955-960, 1991-06-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
21
被引用文献数
1 3

陰茎硬度周径連続測定法を本邦において臨床応用するにあたり, 正常人における夜間陰茎勃起現象の解析とその安全性について検討した.本邦正常成人16名 (年齢24~44歳, 平均31.1歳) を対象とし, 陰茎硬度周径連続測定にはRigiScan™を用いた. 測定部位は環状溝から約5mm陰茎根部寄り (遠位側) と根部 (近位側) の2箇所である. 陰茎の平均最小周径は遠位側で62.7mm, 近位側で65.4mmであり, 勃起時の平均最大周径は遠位側で102.5mm, 近位側で108.6mmであった. 周径が10mm以上のびたときを勃起とすると約1時間20分に1回の頻度で勃起が生じており, この勃起の平均持続時間は遠位側で23.0分, 近位側で38.3分であった. 10分以上持続した硬度の最大値は遠位側で82.9%, 近位側で85.4%であった. 1例に測定部位の一部に発赤を認めたが処置を必要とするような副作用はなかった. RigiScanによる陰茎硬度周径連続測定は簡便, 安全かつ客観的に夜間陰茎勃起現象をとらえることができ, 今後勃起不全の診断, 治療効果の判定に役立つものとおもわれる.
著者
金子 茂男 水永 光博 宮田 昌伸 八竹 直 松田 久雄 杉山 高秀 朴 英哲 栗田 孝
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.1361-1366, 1991-11

正常成人の夜間の陰茎勃起現象は,1時間20~25分ごとに約20~40分間生じている.勃起時の陰茎の周径は約4 cm太くなり,硬さは約85%(RigiScanの硬度指標)であった.夜間陰茎硬度・周径連続測定方法によりインポテンスの診断,とくに器質性,機能性勃起不全の鑑別は信頼度の高いものになると思われる
著者
松田 久雄 若林 昭 郡 健二郎 高田 昌彦 辻橋 宏典
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.513-516, 1989-03

Traumatic rupture of the testicle is rare because of the protection afforded by surrounding structures. Many clinicians now speculate that this entity is underreported due to misdiagnosis. However, the condition should not be overlooked because of the importance of early treatment for the preservation of testicular function. A more aggressive approach to scrotal hematoma has been advocated. A case of traumatic rupture of testicle in a 21-year-old patient is reported. The testicle was surgically explored 6 days after trauma to the scrotum. The tunica albuginea was repaired and the testicle was preserved. Discussion is made especially on the injury to scrotum.
著者
金子 茂男 八竹 直 宮田 昌伸 水永 光博 渡部 嘉彦 谷口 成美 井内 裕満 松田 久雄 栗田 孝
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.82, no.6, pp.955-960, 1991-06-20
被引用文献数
5 3

陰茎硬度周径連続測定法を本邦において臨床応用するにあたり,正常人における夜間陰茎勃起現象の解析とその安全性について検討した.本邦正常成人16名(年齢24〜44歳,平均31.1歳)を対象とし,陰茎硬度周径連続測定にはRigiScan^<TM>を用いた.測定部位は環状溝から約5mm陰茎根部寄り(遠位側)と根部(近位側)の2箇所である.陰茎の平均最小周径は遠位側で62.7mm,近位側で65.4mmであり,勃起時の平均最大周径は遠位側で102.5mm,近位側で108.6mmであった.周径が10mm以上のびたときを勃起とすると約1時間20分に1回の頻度で勃起が生じており,この勃起の平均持続時間は遠位側で23.0分,近位側で38.3分であった.10分以上持続した硬度の最大値は遠位側で82.9%,近位側で85.4%であった.1例に測定部位の一部に発赤を認めたが処置を必要とするような副作用はなかった.RigiScanによる陰茎硬度周径連続測定は簡便,安全かつ客観的に夜間陰茎勃起現象をとらえることができ,今後勃起不全の診断,治療効果の判定 に役立つものとおもわれる.