著者
イスラム オバイドル M. 松井 鋳一郎 市橋 正一
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.1132-1138, 1999-11-15 (Released:2008-01-31)
参考文献数
24
被引用文献数
11 17

光質がCattleyaの発芽と発育に及ぼす影響を明らかにするため, C. walkeriana種子を京都培地に無菌播種し, 異なる光質条件で16時間日長, 室温25℃で培養した.その結果, 播種70日後の発芽率は赤, 黄および青色光下で高かったが, 緑色光では低かった.その後, 植え替えて同様に異なる光質で培養を続けたところ, シュートと根の発育は赤, 黄色光ですぐれた.青色光では実生の新鮮重とシュートの発育は増大したが乾燥重は小さかった.緑色光ではシュート長が大となり, 葉数は増加し, シュートと葉軸からの根の発育は促進された.一方, 新鮮重や乾物重, 葉の長さ, 葉の幅や根の伸長は他の区より劣った.TTC反応で見た根のデヒドロゲナーゼ活性は青色光で最も高く, 赤色光で最も劣った.