著者
山之内 和彦 三保田 憲人 熊谷 誠司 ウィズメイヤー A.C ウッズ R.C
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波
巻号頁・発行日
vol.93, no.246, pp.7-13, 1993-09-22

HACT(Heterojunction Acoustic Charge Transport)デバイスは、基板材料としてGaAs-AlGaAsのヘテロ接合基板を用い、その量子井戸に封じ込めた電荷をSAWのポテンシャルの波によって転送する音響電荷転送デバイスである。我々は、SAWの励振源として内部反射型一方向性IDTを使用し、また基板構造に不純物散乱による移動度の低下を防ぐ層を新たに設けて、より効率的な電荷転送を行うHACTデバイスを提案した。そして実際に遅延線構造のHACTデバイスを設計し作成した結果、電荷の転送が認められ、NDS(Non Destructive Sense)から約1.2μsの遅延信号が観測された。