著者
ガルシア イアン 阪口 啓 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.250, pp.119-125, 2008-10-15
参考文献数
9

本稿ではヌル拘束を用いたガウスMIMOブロードキャストチャネルにおける送信を,送信機最適化プログラミングとして定式化している.ただし,チャネル推定は完全に行われているものとしている.本アプローチは周波数共有や様々なマルチユーザMIMO,MIMOメッシュネットワーク,基地局連携など,送信ウェイトにヌル拘束が存在するようなシナリオに適用できる.合計通信容量拘束と達成可能範囲境界は合計電力とアンテナ毎の電力のケース,およびヌルされた素子における最大干渉レベルがコントロールされた完全ヌル(ヌル空間)拘束や部分ヌル拘束に対する行列のラグランジュ双対性を用いて導出できる.またプリコーディングへの方法が導入されている.ユーザプリコーディングはブロードキャストにおいて"ヌルブロードキャスト"として私たちが参照している修正されたチャネルを用いて実行される.合計電力拘束条件下では"SINRマッチング"双対性がヌルブロードキャストにおいて合計通信容量,完全ヌルおよび部分ヌル拘束のための合計通信容量プリコーディングを得るために使われている.