著者
黒澤 崇浩 水谷 圭一 笹生 拓児 有坂 憲行 宮本 健宏 阪口 啓 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.41, pp.73-80, 2010-05-13
被引用文献数
1

近年,無線マルチホップ中継ネットワークが接続性や柔軟性などの利点から注目を集めており,センサネットワークやユーティリティーネットワークなどへの応用が期待されている.この無線マルチホップ中継ネットワークをセカンダリシステムとして運用する場合,プライマリシステムと周波数共用を行わなければならない.周波数利用効率を高めるためには,スペクトラムセンシングによりプライマリの電波使用状況を認識し,セカンダリの使用する帯域を割り当てる必要がある.本研究では、950MHz帯アクティブ系小電力無線システムにおいてFFTを用いたスペクトラムセンシング機能を設計し,MIMO中継プロトタイプハードウェアに本機能を実装したので報告する.
著者
藤浪 得二 相模 成一郎 外山 孟生 阪口 啓一 山本 三郎 山崎 果 畑中 茂 山本 義彦 秋本 祐三
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3-4, pp.193-204, 1962 (Released:2010-08-25)

The skin irritating effect of various compounds was examined and the following results were obtained.1) Alcohols and esters are, in general, non-irritating effect. Acids, lactones and phenolshave a slight irritating effect. Aldehydes are strongly irritating and halogen compounds have also a strong irritating action.2) The greater the degree of unsaturation, the stronger is the irritating effect. Double bond compounds, especially, have a strong irritating action.3) Ketones are slightly irritating but those which are readily enolized have a strong irritating action.4) The irritability of aromatic aldehydes differs according to the type and position of the substituting radical.5) Water soluble but fat insoluble and water insoluble compounds are non-irritating. Skin irritants have the property of being both water and fat soluble in a certain ratio.
著者
阪口 啓 水谷 慶 高田 潤一 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.36, pp.51-58, 2005-05-04
参考文献数
27
被引用文献数
1

本稿では5GHz帯MIMOシステムの研究開発を目的として構築したMIMOソフトウェア無線機を紹介する.本無線機はベースバンド信号処理部に複数のFPGA・DSPを有しており, これらのソフトウェアおよびCPU上に実装された上位レイヤプログラムを書き換えることにより任意のMIMOシステムを実装可能である.また本無線機は5GHz帯において実験無線局免許を有しており, 本ハードウェアを導入することにより実環境において様々なMIMO通信方式の評価や, MIMO伝搬特性の測定を行うことができる.さらにハードウェアドライバとして無線セキュリティマネージャを実装することにより, 安全なソフトウェアのダウンロード, 認証, インストール, 実行管理(電波法に関連するパラメタの監視)を可能とするソフトウェア管理アーキテクチャを実現している.
著者
柿島 佑一 金 ミンジ ティン シーホー 小野 文枝 阪口 啓 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.188, pp.43-49, 2006-07-20

筆者らはMIMOシステムの研究開発を目的とした5GHz帯MIMOソフトウェア無線機を開発した.本無線機はFPGA, DSPといったプログラマブルロジックやCPUを搭載しており,内部プログラムの書き換えにより任意のMIMOシステムの構築が可能である.本稿では,このハードウェアを用いてIEEE802.11nとIEEE802.16eダウンリンク(DL)PUSC(Partial Usage of subchannels)にそれぞれ準拠したMIMO-OFDM固有モード伝送システムのデモンストレータを構築したので報告する.受信機では受信ビームフォーミングの後にZF, MMSE干渉キャンセラを導入することにより,フィードバック遅延に対する伝送特性の改善を実現した.
著者
阪口 啓 ティン シーホー 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.87, no.9, pp.1454-1466, 2004-09-01
被引用文献数
15 5

MIMO固有モード通信システムは,MIMO通信システムの中で最大の通信容量を実現できることが理論的に知られているが,実環境での動作報告はまだ行われていない.本論文では,測定器ベースのMIMO固有モード通信システムを構築し,屋内環境において測定実験を行った.その結果,MIMO固有モード伝送が実現可能であることを実験的に証明することができた.次に,スループット最大規範に基づく固有モードごとの適応変調・適応電力制御を行った.その結果,ビット分配特性・電力分配特性は理論計算値とよく一致したものの,高いスループット特性は得られなかった.本論文では,この問題の原因が特にチャネルの時間変動特性・RF系の不完全性(I/Qのアンバランス)にあることを明らかにし,実用化への課題を示す.
著者
梅林 健太 藤井 威生 ザカン タン 小野 文枝 阪口 啓 鈴木 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.246, pp.65-72, 2009-10-15
被引用文献数
1

本稿では,プライマリシステム(無線LANシステム)と周波数共用を行うセカンダリシステム(Cognitive MIMO Mesh Network:CMN)の評価用シミュレータの紹介を行う.筆者らは,周波数共用を行うセカンダリシステムとして高速高信頼な無線分散ネットワークとしてCMNの検討を行ってきた.CMNは時間,空間軸で既存の無線LANシステムと高効率な周波数共用を実現する.このとき,環境認識技術として協調センシング法,占有率推定法を用い,効率的な周波数共有のためにダイナミックMACプロトコルとダイナミックルーティング法をCMNは備えている.さらに,CMNは,双方向MIMOやネットワークコーディング技術をとりいれることで,より高い周波数利用効率を達成できる.本稿では,特に環境認識技術である協調センシング法,占有率推定法と,周波数共用技術であるダイナミックMACプロトコル,ダイナミックルーティング法の紹介を行う.さらに,それらを統合したCMNの紹介と,トータルパフォーマンスを評価するために評価用シミュレータを開発したのでそれを紹介する.
著者
ガルシア イアン 阪口 啓 荒木 純道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.250, pp.119-125, 2008-10-15
参考文献数
9

本稿ではヌル拘束を用いたガウスMIMOブロードキャストチャネルにおける送信を,送信機最適化プログラミングとして定式化している.ただし,チャネル推定は完全に行われているものとしている.本アプローチは周波数共有や様々なマルチユーザMIMO,MIMOメッシュネットワーク,基地局連携など,送信ウェイトにヌル拘束が存在するようなシナリオに適用できる.合計通信容量拘束と達成可能範囲境界は合計電力とアンテナ毎の電力のケース,およびヌルされた素子における最大干渉レベルがコントロールされた完全ヌル(ヌル空間)拘束や部分ヌル拘束に対する行列のラグランジュ双対性を用いて導出できる.またプリコーディングへの方法が導入されている.ユーザプリコーディングはブロードキャストにおいて"ヌルブロードキャスト"として私たちが参照している修正されたチャネルを用いて実行される.合計電力拘束条件下では"SINRマッチング"双対性がヌルブロードキャストにおいて合計通信容量,完全ヌルおよび部分ヌル拘束のための合計通信容量プリコーディングを得るために使われている.
著者
阪口 啓
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.250, pp.159-164, 2008-10-15
被引用文献数
6

無線通信技術は一定の発展を終え,今後はヘテロジニアス無線分散ネットワークの時代に入ると予想される,本稿ではこのヘテロジニアス無線分散ネットワークの概念を道路交通網に準えて概説する.無線ネットワークと道路交通網はどちらも同様の発展を辿る社会インフラである.現状の無線ネットワークは一対向の通信をMIMOなどの技術を用いて高度に行えるようになったばかりである.これは道路交通網に例えると複数車線の道路を構築する技術を確立した段階である.よって次の段階として道路網構成の高度化(分岐,合流,複数ルート,対向車線,相互接続,交差点)や,既に構築された道路の相互乗入,ナビゲーションサービスの展開などが考えられる.この様に多様な構成要素や異種の道路から構成される道路交通網をヘテロジニアス道路分散ネットワークといい,各構成要素は分散しているが互いに連携して機能している.本稿は無線において,これらと同様のヘテロジニアス無線分散ネットワークが今後どの様に構築されるかを予想する.