- 著者
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スペンス チャールズ
五十嵐 由夏
北川 智利
- 出版者
- 一般社団法人 日本音響学会
- 雑誌
- 日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.2, pp.83-92, 2007-02-01 (Released:2017-06-02)
- 参考文献数
- 56
過去50年以上にわたる多くの実験研究によって,低次の空間・時間的要因が,視覚と聴覚の多感覚統合にとって重要であることが立証されてきた(例えば腹話術効果の研究で示されるように)。ここでは,多感覚統合における空間的・時間的要因の役割を明らかにする証拠について概説する。また,多感覚統合に影響する要因として,視覚信号と聴覚信号間の時間相関,刺激の運動,モダリティ内とモダリティ間の知覚的群化,モダリティ間の意味的一致性,及び,一体性の仮定の役割についてもそれぞれ議論する。総合すると,構造的,認知的な多くの異なる要因が[1,2]視聴覚情報の統合(又は結びつけ)に共同して寄与しているという見解が,これらの証拠によって支持されるのである。