著者
チャン ティ ミン ハオ 富山 栄子
出版者
事業創造大学院大学
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:21854769)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.203-219, 2018-04

日本の外食企業は海外へ進出しており、ベトナムのような新興国に参入しているのも日系外食企業のグローバル市場戦略の特徴の一つである。発展途上国のベトナムは人口が増加しており、外食市場が大きく、将来性もあると言われている。特に、2015年1 月から外国投資者に対する規制が緩和され、外資100%による外食店経営企業の設立が可能となった。複数店舗を持つチェーン店を開店できるようになり、飲食サービスにおいて日系企業に注目されており、日系外食大手チェーンは次々にベトナムへ参入している。本稿では主要な日系外食企業のベトナム市場参入の動向を概観し、事例として株式会社トリドールの丸亀製麺を取り上げ、その参入様式とマーケティング戦略について明らかにする。そのために、国際フランチャイジングとマーケティング戦略の標準化・現地適応化の理論レビューを行い、参入の際の参入様式やマーケティング戦略の成功の要素を明確にする。