著者
棚橋 亜矢子 デュアー 貴子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.215, 2014 (Released:2014-07-10)

目的 コーヒーが初めて日本に入ってきた安政2年から159年後の今、コーヒーは世界中で市民権を得た飲物となってきている。しかし、コーヒー飲用には年齢によって差が見られ、コーヒーを苦手とする若者も多い。そこで、本調査においては、女子学生のコーヒー嗜好を官能評価によって調査すると共に、コーヒーの飲用実態についても調査することを目的とした。方法 女子学生400名を対象にコーヒー飲用に関するアンケート調査を行った。また女子学生20名を対象にクローズドパネル法にて官能評価を実施した。インスタントコーヒーと、これと同様の味わいに調整した豆からドリップ抽出したコーヒーの比較は3点識別嗜好試験、豆を浅煎、中煎、深煎してドリップ抽出したコーヒーの嗜好性は順位法によって判定した。データ処理にはSPSSを用い、コーヒー嗜好の比較及び3点識別嗜好試験はχ2検定、順位法はノンパラメトリック検定を行った。結果 女子学生の多くは日常、緑茶を好んで飲用し、コーヒーの嗜好性は低い現状であった。コーヒーが嫌いと回答する割合も24.1%であった。よく飲用するコーヒーは、インスタントコーヒー、外出時食後、缶コーヒーの順であり、54.3%がミルクと砂糖を入れたコーヒーを好む傾向であった。また、女子学生の90.5%がコーヒー摂取によって何らかの効能があると考えており、眠気解消やリラックスしたい時に意識的にコーヒーを飲用していた。嗜好としては深煎ドリップコーヒーを好む傾向がみられた。