著者
新井 康平 ト 憲強
出版者
The Institute of Image Electronics Engineers of Japan
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.361-368, 2011

短時間に安定したクラスタ解に収束する強化学習・競合学習に学習オートマトンを考慮した新たなオンラインクラスタリング(Pursuit Reinforcement Competitive Learning: PRCL)を提案する.クラスタリング手法の性能比較用に多用されているカリフォルニア大学のUCIリポジトリを用いて既存の手法,Reinforcement Guided Competitive Learning: RGCL,Sustained RGCL: SRGCL,Vector Quantization: VQとクラスタリング性能を比較し,PRCLがほかに比べて収束性能などにおいて優れていることを示す.また,PRCLを限定領域にランダムに散在する避難民を二つの避難口に誘導する状況を設定した避難誘導シミュレーションに適用し,避難民の衝突確率,避難に要する時間,二つの避難口の避難民数のバランスなどを評価した結果,既存手法の中で最も高性能なVQよりも高性能であることを確認した.
著者
新井 康平 ト 憲強
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.301-309, 2010-05-25 (Released:2011-08-25)
参考文献数
21
被引用文献数
1

対象個体の数,分布など性質が変化する場合に適応が可能な オンラインクラスタリング法として提案されているもののうち, 比較的収束性能が高い強化学習・競合学習に基づく方法に, 追跡アルゴリズムを導入して更に収束性能を向上させた Pursuit Reinforcement guided Competitive Learning: PRCL法を提案する. この方法を地球観測衛星画像のように 大規模画像から画像部位を検索する場合に適用し, 検索所要時間,検索ヒット率,検索位置誤差および収束性能を評価したところ, 既存のベクトル量子化などのオンラインクラスタリングよりも高くなることがわかった. また,この方法を拡大・縮小率の異なる画像の部位を検索する場合に適用したところ, 倍率が一定の条件の下に画像部位検索が正確に行えることを確認した.