著者
池森 豊 太田 正史 梅田 浩二 ペラルタ ロバート 黒木 雅彦 横山 英明 児玉 義勝
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.365-367, 1996-04-25

2種類の鶏卵黄抗体を用いて消化管における動態試験を行った. ヒドロキシメチルセルロースフタレート(HPMCP)抗体粉末(HAP)とコントロール抗体粉末(CAP)を子牛に経口的に投与し, ELISA法により抗体活性を測定したところ, 投与後2時間目には, CAPおよびHAP投与牛の第4胃における抗体価はそれぞれ128倍と256倍であったが, 4時間目には, 2倍および64倍に低下した. これらの結果から, HPMCPを含む抗体粉末は胃液に対してより抵抗性があり, 小腸でより確実に作用する可能性が示唆された.