- 著者
-
龍村 あや子
谷 正人
マーマット ウメル
小柴 はるみ
屋山 久美子
- 出版者
- 京都市立芸術大学
- 雑誌
- 基盤研究(C)
- 巻号頁・発行日
- 2011
本研究は新疆ウイグル自治区のウイグル人作曲家、ウメル・マーマットを主たるインフォーマントとして、比較文化・文明の観点から中央・西アジア音楽研究に携わってきた研究代表者(龍村)が、トルコ(小柴はるみ)、イラン(谷正人)、アラブ(屋山久美子)の音楽研究者と共に、トルコ語系民族のウイグルと他の中央・西アジア地域の音楽との比較を行ったものである。今日の伝承におけるウイグルの「ムカーム」は、他の地域の伝統よりも固定性が強く、各ムカームが固有の旋法のみならず、固有のリズムと舞踊の様式を持っている。ムカームに基づく一人の奏者の即興演奏も見られるが、音楽・舞踊の一体化した全体が一つのムカームの表現なのである。