著者
ヨーンヤィ チャイサモーン 島田 明 藤井 信之
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.34, 2008 (Released:2009-04-14)

外乱オブザーバは, モーションコントロールの代名詞とも言われ, 大西・堀・大石他の多くの研究者たちにより世界中に広められた。その特長は未知外乱を推定する機能と, 外乱推定値をフィードバックして実外乱を打ち消すことにより 制御対象をノミナル化する機能であり,その有用性は高く評価された。しかしながら,島田らは, 外乱推定値を実外乱と逆符号でフィードバックしても, いつでも良好な制御性能が得られるわけではないことを経験してきた。そこで,本稿は,外乱オブザーバ設計法の再検討を試みるものである。第一に,外乱オブザーバを用いても分離定理が成り立つことを証明する。第二に,観測ノイズの影響を抑制するために,定常カルマンフィルタ理論を用いた外乱オブザーバの設計を行う。第三に,倒立振子を題材とした検討を行う。