著者
大澤 修一 中村 文一 西谷 紘一
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.189, 2008 (Released:2009-04-14)

移動体の自己位置推定のためのセンサフュージョン手法として拡張カルマンフィルタ(EKF)が最もよく用いられている.しかし,カルマンゲインを設計するために必要な誤差分散行列を求めるためには繰り返し実験を行う必要があり,実装するためのコストが大きい. そこで,ゲイン設計を簡便化した手法としてわれわれが開発した格子点オブザーバを紹介する.さらにEKFとの推定構造を比較し両者の違いを明らかにする.
著者
明神 智也 近野 敦 内山 勝
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.92, 2008 (Released:2009-04-14)

ヒューマノイドロボットは,様々な状況において転倒を回避することが要求される.特に,環境から大きな外乱を受ける場合や,環境に対して衝撃力を作用する場合は,転倒時の時間制約が厳しく,転倒回避はより困難になると考えられる.本論文では,時間制約が厳しい状況におけるヒューマノイドロボットの転倒回避の手段として,踏み出し動作を利用した転倒回避方法を提案し,その有効性を示す.
著者
嶋村 崇 畠山 省四朗 岩瀬 将美 貞弘 晃宜 大崎 大 吉田 康平 川崎 崇博 久保 槙太郎 寺田 達典
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.33, 2008 (Released:2009-04-14)

本研究では一輪車操作を上達させる支援システムの構築を行う. 操作補助は,真に補助を必要とする時のみに行うことが望ましいと考え,一輪車操作補助においては,一輪車に乗って倒れてしまう限界領域を見極めた上で支援することが重要となる. 本稿では操作者が一輪車に乗っている状態の物理モデルを立て,モデルに基づき,倒れる限界領域の導出について検討する.
著者
新関 久一 齊藤 直 知久 幸之介
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.161, 2008 (Released:2009-04-14)
被引用文献数
1

歩行運動などのリズミック運動時に運動リズムと心拍リズム間の位相シンクロが発生し,この現象が運動筋への血流確保と関連していることが示唆されている。本研究ではトレッドミル歩行運動時に呼吸と運動リズムの随意的な同期により,心拍リズムと運動リズム間の位相シンクロを自発的に誘発させ,酸素摂取量や換気効率,筋組織酸素動態等から身体システムにおけるシンクロ現象の生理的意義を検討した。
著者
渡辺 光貴 大久保 重範
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.251, 2008 (Released:2009-04-14)

視覚センサを用いたライントレースを行うロボットにおいて、トレース手法と処理速度向上のための制御方法について述べる.視覚センサを用いて床面に貼られたラインを辿り書類や物の運搬を行う.そして,自律化を行うにあたり,比較的性能の低いCPUを搭載する予定であるため,処理の速い制御方法が必要になる.そのため必要と思われる部分だけに画像処理を施すことによって処理速度を向上させる.
著者
福喜多 輝 高橋 正樹 吉田 和夫
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.1, 2008 (Released:2009-04-14)

本研究では,システムの応答を積極的に評価し,制御入力を決める「応答評価器」を提案し,減衰係数可変型のオイルダンパを有するセミアクティブ免震建物に適用した.システムの応答である建物最上階の絶対加速度と免震層変位を入力とし,オイルダンパの減衰係数を決める応答評価器を階層型ニューラルネットワークを用いて構成した.応答評価器の性能を決めるニューラルネットワークのパラメータ調整には,遺伝的アルゴリズムを使用した.種々の地震動入力に対してシミュレーションを行い,減衰係数をhardまたはsoftで一定とした場合に比べて,トレードオフの関係にある絶対加速度と免震層変位をhardとsoftの時の応答の中間値に抑えることができ,応答評価器の有効性が検証された.
著者
坂東 麻衣 山川 宏
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.229, 2008 (Released:2009-04-14)

円軌道上の宇宙機に関する相対運動の方程式は非線形系であるが, 線形化された宇宙機の近傍での運動はClohessy-Whiltshire方程式として知られる時不変系で記述され,円軌道近傍の最適軌道の決定にしばしば用いられる.しかし,大きな軌道面の変化を扱うことができないなど適用範囲には限界があるため,もとの非線形方程式を直接扱う手法を確立することは有用な場面も多いと考えられる. 本研究では,与えられた時間で初期位置から終端位置へインパルス入力により移行する問題を考える.このとき必要な初速度,終端速度は運動方程式の2点境界値問題を解くことにより決定される.初速度,終端速度をHamilton-Jacobi(HJ)方程式の解を用いて表すことが可能なため,この問題はHJ方程式を解く問題に帰着させることができる.しかし,Hamilton-Jacobi方程式の解析解を求める一般的な方法は存在せず,近似解を求めることも容易ではない. 本研究では,HJ方程式は最適制御問題におけるHamilton-Jacobi-Bellman(HJB)方程式と同様の構造をもつことに着目し,扱う力学の問題を最適制御問題と見なし,近似的にHJ方程式の解を求めることを考える. はじめに,HJB方程式は非線形偏微分方程式であり,直接扱うことは困難であるが,ケプラー運動のハミルトニアンが速度に関して正定関数であるという性質を用いることにより,逐次近似により線形偏微分方程式として扱うことができることを示す.次に,近年提案されたChebyshev多項式を用いたHJB方程式の近似計算法を用いることにより,解を構成する方法について述べる.最後に数値シミュレーションを行い, 提案手法の有効性を確認する.
著者
臼井 伸充 仲野 忠行 島田 明
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.222, 2008 (Released:2009-04-14)

本稿で取り上げる運動は,東洋, 特に, 日本の在来形式の木造船に用いられ, 主として船に設けられた櫓によって推進する小型船の「櫓漕ぎ」である。 櫓漕ぎ和船の多くはスクリュー船に替わり, その数は極めて少なくなっている。櫓漕ぎ和船が現存する例としては, 滋賀県の琵琶湖東岸に位置する近江八幡の水郷地帯に 観光用に「最も遅い乗り物」と題して櫓漕ぎ和船が運行されている。この他に, 東京と千葉の境を流れる江戸川の「矢切の渡し」などもよく知られている。櫓漕ぎ和船がスクリュー船に替るには, モータやエンジンによる回転運動を推進力に換えるスクリューの発明が大きいであろうし, その他にも様々な理由があってのこととされるが, 櫓漕ぎ和船の推進原理は個性的であり, 自動化を試みることにより, 未知の運動制御技術が生み出されるかもしれない。或いは, 技能制御技術の一種として価値があると思われる。
著者
河原 吉伸
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.316, 2008 (Released:2009-04-14)

部分空間同定法は,与えられた入出力データにより形成される部分空間上での幾何学演算により,システム同定問題を解くアプローチである.本稿では,正定値カーネルを用いて,予測子に基づく部分空間同定法を非線形の場合へと一般化する.主に機械学習の分野で知られるように,確率過程は,それと合同な再生核ヒルベルト空間(RKHS)を生成する.著者は,この関係を用いて,与えられたデータ系列と合同となるRKHS上において,最適な予測を与える部分空間同定法を導出する.
著者
ヨーンヤィ チャイサモーン 島田 明 藤井 信之
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.34, 2008 (Released:2009-04-14)

外乱オブザーバは, モーションコントロールの代名詞とも言われ, 大西・堀・大石他の多くの研究者たちにより世界中に広められた。その特長は未知外乱を推定する機能と, 外乱推定値をフィードバックして実外乱を打ち消すことにより 制御対象をノミナル化する機能であり,その有用性は高く評価された。しかしながら,島田らは, 外乱推定値を実外乱と逆符号でフィードバックしても, いつでも良好な制御性能が得られるわけではないことを経験してきた。そこで,本稿は,外乱オブザーバ設計法の再検討を試みるものである。第一に,外乱オブザーバを用いても分離定理が成り立つことを証明する。第二に,観測ノイズの影響を抑制するために,定常カルマンフィルタ理論を用いた外乱オブザーバの設計を行う。第三に,倒立振子を題材とした検討を行う。
著者
市川 靖高 田中 圭一郎 山田 学
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.188, 2008 (Released:2009-04-14)

本稿では,物理パラメータが未知の下で,二輪車両のダイナミクスを含む非ホロノミックシステムに対する安定化問題について考察し,任意の初期状態からスタートし,形状や位置が既知の壁や柱などの障害物をスムーズに回避しながら,任意の希望の位置と姿勢を達成するフィードバック制御系の設計法を提案する.数値シミュレーションにより,本手法の有効性を示す.
著者
貝塚 悠祐 津村 幸治
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.288, 2008 (Released:2009-04-14)

量子系の制御法の研究が活発に行われているが,量子スピン系を量子情報技術へ応用する際には,情報を表現するq-bitに対応した原子のスピンの向きを自由に制御する必要がある.特に純粋状態の中でも特別な状態である固有状態への収束が重要になる.本論文では,連続測定下におけるN次元スピン量子系を対象に,状態の純度が時間とともに減少する領域が2次形式で書けることを示し,この領域と測定効率の関係を明らかにする.
著者
山田 皓大 李鹿 輝 中野 政身
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.63, 2008 (Released:2009-04-14)

アメンボ類は特性長さが1cm、特性体重が10 dyne の昆虫で、池や川、外洋の水面に生息している。アメンボの体重は、自由表面が湾曲して生じた表面張力によって支えられており、水をはじく左右の中足を漕ぐように動かして進む。これまでの研究からは、アメンボの流体力学的な推進力は、漕ぐ脚が発する半球状の渦と表面張力波によって、下にある流体に運動量を輸送していることが明らかになった。本研究の目的はアメンボが素早く足を動かす瞬間にアメンボと流体との運動量の交換を定量化することである。デジタル粒子画像計測法(DPIV)技術を用いて水の流れを可視化した。アメンボの脚の素早い瞬間の動きが水の運動量に与える影響を定量化し、その結果アメンボの推進効率を算出する。
著者
城戸 淳二
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.324, 2008 (Released:2009-04-14)

Organic light-emitting devices (OLEDs) are expected to be the next generation flat panel displays and have been commercialized for mobile phones and car audios. In addition, the performance of white-light-emitting OLEDs have been steadily improved and, today, they are considered to be the light source of the next generation. In this talk, the recent development of high performance OLEDs will be discussed.