著者
村山 英晶 影山 和郎 成瀬 央 島田 明佳
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.71, no.7, pp.883-886, 2002-07-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
6

構造の状態を正確に把握することができれば,構造物の安全性を保証することが可能になる.さまざまな環境下で使用される実構造物のひずみや振動をモニタリングするためには,正確な測定ができるだけではなく,耐久性にも優れたセンサーが必要となる.酎久性に優れる光ファイバーセンサーは,近年,発展が著しく,既存のセンサーにはない優れた特駐を兼ね備えている.本稿では,世界的なヨットレースに出場した笈さ25mの競技用ヨットに光ファイバーを張り巡らせ,船体のひずみを測定した結果を示す.これにより,船体が設計どおりの剛性をもつことが確認され,また経時的な剛性の変化を評価することが可能となった.
著者
島田 明男 バリ ゲローフィ 堀 敦史 石川 裕
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2012-HPC-135, no.3, pp.1-8, 2012-07-25

エクサスケールのスーパーコンピュータ実現に向けてメニーコアアーキテクチャが注目されている.メニーコア環境では,ノード内の計算処理の並列化が重要となる.本研究では,マルチプロセス型並列アプリケーションにおいて,低コストなプロセス間通信を実現するためのプロセスモデルとして,Partitioned Virtual Address Space (PVAS) を提案する.PVAS を用いることで,プロセス間通信で発生するコストを低減し,従来よりも効率的なノード内並列化を実現することができる.PVAS のプロセス間通信を利用する MPI 通信を実装し,評価したところ,通信のレイテンシとスループットを大幅に改善可能であることが分かり,本提案の有効性を確認することができた.
著者
大井 ひかる 成田 泉 島田 明子 水内 豊和
出版者
富山大学人間発達科学部附属人間発達科学研究実践総合センター
雑誌
教育実践研究 : 富山大学人間発達科学研究実践総合センター紀要 (ISSN:18815227)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.87-91, 2016-12

公職選挙法改正に伴い、選挙権が満18歳を迎えた者に対して与えられるようになった。それにともない、これまで以上に学校在学時からの充実した主権者教育が必要となる。障害者にはその特性に合った支援が提供されるべきであるにもかかわらず、これまでに知的障害者と選挙に関する研究はほとんどなされていない。本研究では、実際に選挙権のある知的障害・発達障害のある成人が選挙に直面したときにどのような課題があるのかについて把握することを目的とし、T県の発達障害児等親の会に所属する保護者を対象として質問紙調査を実施した。調査内容は、基本情報、選挙への参加の有無とその理由、候補者を選択する方法、選挙に向けた家庭での対策や練習、知的障害・発達障害者の選挙についての意見・要望である。その結果、知的障害・発達障害者の選挙において、主権者教育では、選挙の投票方法に加えて選挙の意義に関する学習や、政策を理解するための支援が必要であることが示唆された。また、基本的環境整備と合理的配慮に関する検討課題が明らかになった。
著者
臼井 伸充 仲野 忠行 島田 明
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.222, 2008 (Released:2009-04-14)

本稿で取り上げる運動は,東洋, 特に, 日本の在来形式の木造船に用いられ, 主として船に設けられた櫓によって推進する小型船の「櫓漕ぎ」である。 櫓漕ぎ和船の多くはスクリュー船に替わり, その数は極めて少なくなっている。櫓漕ぎ和船が現存する例としては, 滋賀県の琵琶湖東岸に位置する近江八幡の水郷地帯に 観光用に「最も遅い乗り物」と題して櫓漕ぎ和船が運行されている。この他に, 東京と千葉の境を流れる江戸川の「矢切の渡し」などもよく知られている。櫓漕ぎ和船がスクリュー船に替るには, モータやエンジンによる回転運動を推進力に換えるスクリューの発明が大きいであろうし, その他にも様々な理由があってのこととされるが, 櫓漕ぎ和船の推進原理は個性的であり, 自動化を試みることにより, 未知の運動制御技術が生み出されるかもしれない。或いは, 技能制御技術の一種として価値があると思われる。
著者
長谷川 貴史 坂本 武志 島田 明 浦野 羅馬 古川 隼也人
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第54回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.169, 2011 (Released:2012-03-09)

今日の制御系設計は、制御対象の動的モデルは、運動方程式や運動学方程式から導き出される伝達関数や状態方程式wお用いて行われる。一方、ソフトウェア工学の世界では、UMLやSysML等のモデル表現言語を用いたシステムのモデリングが行われ、同モデルに基づいてソフトウェア設計なり、システム設計が行われる。両者は共にモデルベース設計と呼ばれるが、その内容は全く異なり、両者の間の接点はあってないようなものとなている。しかしながら、構築されるシステムは同じ1システムであり、両者の間に溝があってはならないはずである。本稿では、倒立振子を題材にしながら、両者の接点についての知見を述べる。

1 0 0 0 OA 若い肌の秘密

著者
石畠 さおり 島田 明美
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.362-364, 1995-06-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1
著者
ヨーンヤィ チャイサモーン 島田 明 藤井 信之
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第51回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.34, 2008 (Released:2009-04-14)

外乱オブザーバは, モーションコントロールの代名詞とも言われ, 大西・堀・大石他の多くの研究者たちにより世界中に広められた。その特長は未知外乱を推定する機能と, 外乱推定値をフィードバックして実外乱を打ち消すことにより 制御対象をノミナル化する機能であり,その有用性は高く評価された。しかしながら,島田らは, 外乱推定値を実外乱と逆符号でフィードバックしても, いつでも良好な制御性能が得られるわけではないことを経験してきた。そこで,本稿は,外乱オブザーバ設計法の再検討を試みるものである。第一に,外乱オブザーバを用いても分離定理が成り立つことを証明する。第二に,観測ノイズの影響を抑制するために,定常カルマンフィルタ理論を用いた外乱オブザーバの設計を行う。第三に,倒立振子を題材とした検討を行う。
著者
大平 峻 島田 明
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.862, pp.18-00019, 2018 (Released:2018-06-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

This study aims to realize fast disturbance estimation with a Kalman filter (KF). This paper presents a methodology of fast estimation and rejection for some types disturbances. This methodology attempts to estimate the state of mechatronics systems that rejected the influences of disturbance and noise by using KF. Most of known disturbance estimation method is the disturbance observer (DOB). However, the conventional DOB can not estimate the disturbance that is contaminated of noises. Generally, KF is known as state estimation algorithm that can consider influences of various noise. In addition, we had done some previous studies to design a linear KF with disturbance estimation. We obtained a fact that the disturbance estimation speed by the KF is slow from these studies results. Therefore, this paper proposes a new design method of KF with disturbance estimation which includes a design parameter to speed up disturbance estimation, where we have never concerned in this paper with KF design method except linear systems. Finally, we show the design method on the proposed method and usefulness via the simulation results relative to the position control for an simple cart system.
著者
坪井 康太郎 パウハルハンサ ダナイ 島田 明
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第57回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.664-668, 2014 (Released:2016-03-02)

倒立振子ロボットに適応モデル予測制御を設計し,位置制御に成功した.このコントローラは,オンラインシステム同定を行いながらモデル予測制御器を逐次的に再設計することで,ロボットの重さの変化やモデル化誤差による制御性能の低下を改善した.制御対象は,物体運搬を行う車輪型の倒立振子ロボットを前提として3次元空間での位置制御を目標とする.この際,従来のモデル予測制御と性能を比較し,性能の向上を確認する.
著者
柴田 達也 山根 明 島田 明美 永田 純史 小松 浩一郎
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.127, no.6, pp.467-471, 2006 (Released:2006-08-01)
参考文献数
8
被引用文献数
1 1

歯学部学生の薬理学実習において,臨床における薬物治療の基礎となる薬物動態を理解するために,血中薬物濃度時間曲線から薬物動態パラメータを求めることは有用であると考えられる.動物実験から血中薬物濃度時間曲線を得ることもできるが,薬物動態シミュレーションプログラムを用いれば動物を使用せずに,そのような実習を行うことが可能である.鶴見大学歯学部の薬理学実習では,英国薬理学会が開発した薬理学実習ソフトウエアの1つである薬物動態シミュレーションプログラムを用いたシミュレーション実習を平成12年度からとりいれている.6~7名の学生から成る班にシミュレーションプログラムをインストールしたパーソナルコンピューターが1台ずつ配布される.4つの実習課題が用意され,班ごとにそれぞれの課題に沿って薬物投与の条件を設定し,血中薬物濃度の変化をシミュレーションする.得られたグラフから指示された値を読み取り,課題にある薬物動態パラメータを算出する.それらの結果を基にして課題にある質問に答える.本シミュレーションプログラムは,実験動物ではなくヒトの薬物動態をシミュレーションすることができるので,結果を外挿する必要がない.学生は限られた実習時間内に実習課題を終わらせることができた.実習の準備,片づけが簡素化され教員の負担は軽減された.実際に動物実験を行うことでしか得られないこともあり,実験動物を用いる実習をすべて代替法で置き換えることは難しいが,学生実習にシミュレーションプログラムを導入することは効率的に薬理学教育を行う1つの手段であると考えられる.
著者
大平 峻 島田 明
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.856, pp.17-00276-17-00276, 2017 (Released:2017-12-25)
参考文献数
12

This study proposes a movement control system based on model predictive control (MPC) with state expressed identity disturbance observer (DOB). The proposed controller removes tracking errors of control variables due to disturbance influences. The DOB estimates the motion state as well as the disturbance acted to controlled plant. This paper assumes two types of disturbances acted to control input and to control output. The input disturbance is a steady and the output disturbance is not always steady. The presented MPC system including the DOB is robust and it suppresses disturbances via the special design method. The feasibility of the MPC-based control system is conrmed in the situation under the input and output disturbances. Finally, the proposed method is evaluated via the simulation related to a cart traveling along a straight line.
著者
臼井 伸充 仲野 忠行 島田 明
出版者
The Japan Joint Automatic Control Conference
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.222-222, 2008

本稿で取り上げる運動は,東洋, 特に, 日本の在来形式の木造船に用いられ, 主として船に設けられた櫓によって推進する小型船の「櫓漕ぎ」である。櫓漕ぎ和船の多くはスクリュー船に替わり, その数は極めて少なくなっている。櫓漕ぎ和船が現存する例としては, 滋賀県の琵琶湖東岸に位置する近江八幡の水郷地帯に 観光用に「最も遅い乗り物」と題して櫓漕ぎ和船が運行されている。この他に, 東京と千葉の境を流れる江戸川の「矢切の渡し」などもよく知られている。櫓漕ぎ和船がスクリュー船に替るには, モータやエンジンによる回転運動を推進力に換えるスクリューの発明が大きいであろうし, その他にも様々な理由があってのこととされるが, 櫓漕ぎ和船の推進原理は個性的であり, 自動化を試みることにより, 未知の運動制御技術が生み出されるかもしれない。或いは, 技能制御技術の一種として価値があると思われる。
著者
水内 豊和 島田 明子
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.131-142, 2016

高校における発達障害のある生徒の特徴やとらえ方に対する教師の意識を明らかにするため,全国から無作為抽出した普通科と専門科,計794校を対象に質問紙調査を実施した。回収数は128校(16.1%)であった。調査の結果,発達障害の診断のある生徒は,普通科・専門科にかかわらずアスペルガー症候群がもっとも多かった。また生徒のネガティブな特性項目であっても,それが学校生活上の不利益になっているかどうかや,それが個性として尊重されるかどうかは,普通科・専門科の教員による違いがみられた。これは,普通科と専門科の学習内容や学習形態の違いに起因すると考えられ,普通科の教員は認知特性に凸凹がある生徒の困り感に気付きにくく発達障害のある生徒の存在を認識しても適切な支援ができていないこと,優れた側面を持っている2Eといった生徒の存在自体の認識や能力の引き出し方に対するアプローチが低いことが示された。
著者
村山 英晶 影山 和郎 成瀬 央 島田 明佳 鵜沢 潔
出版者
日本複合材料学会
雑誌
日本複合材料学会誌 (ISSN:03852563)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.176-188, 2002-09-15 (Released:2009-08-11)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

The purpose of structural health monitoring (SHM) is to lead a structure to be safer at a lower cost. In SHM, it is important to evaluate the actual state of the structure. Recently, fiber-optic sensors have been developed actively, and one can measure nearly all of the physical measurands of interest by them. Since they also have excellent characteristics such as high sensitivity, immunity from electromagnetic interference, good mechanical characteristics and distributed configuration, they have been applied to “smart structures.” Capability of quasi or fully distributed sensing is especially the significant advantage compared to conventional sensors. We have applied the fiberoptic distributed sensors to SHM in the field and we developed the integrated systems with the fiberoptic sensors and CAD/CAE for two large composite structures. These systems could give us useful information on the structural state, such as deformation and temperature during/after manufacture.