著者
ロクマン ジュアンダ 金子 正秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.744, pp.35-40, 2005-03-17

日常生活の中で、我々は環境内の一つ或いは複数のオブジェクトに関わるような行動を良くする。例えば、キーボードをタイプする、電話をしながら歩く、コップで水を飲む、本を読む等である。日常生活における人間の動作の多くは環境内のオブジェクトと密接に関係している。本論文では、オブジェクトとの関係における拘束を考慮して、観測された身体部分の動作を解析することにより、人間の動作を理解する方法について述べる。環境内のオブジェクトと人物の動作との関係の取扱いを容易にするために、環境の3次元モデル及び人物の上半身のスティックモデルからなる仮想世界を構成する。実環境における人物動作をこの仮想世界に反映させることにより、オブジェクトとの関係に基づく人物動作の理解を行う。机の前に座ったユーザが机上のオブジェクトを手で動かすようなシーンに対する実験例により、本方法による人物動作の理解の結果を具体的に示す。