著者
高橋 誠 三〓 健司 上田 宏一郎 中辻 浩喜 宿野部 猛 近藤 誠司
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌 (ISSN:13421131)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.155-160, 2005-02-01 (Released:2017-10-03)
参考文献数
12
被引用文献数
3

北海道北部草地酪農地域の酪農家約100戸を対象に、共済組合獣医診療記録および乳検記録をもとに、各戸の飼養形態についてアンケート調査を行い、放牧の有無と乳牛の疾病発生状況について検討した。各農家の経産牛治療記録および牛乳生産記録はオホーツク農業科学研究センターで解析した。アンケート調査は各経営の飼養頭数、草地面積、放牧の有無・方式について行った。アンケートに回答した46戸の平均で、乳量は8,127.2kg/305日、経産牛頭数は71.7頭、放牧地面積は8.6ha、年間の治療回数は1.2回/頭で、年間の1頭あたり治療回数は個体乳量が高いほど、また草地面積が少ないほど高かった。46戸のうち、昼夜放牧農家7戸、時間制限放牧農家16戸、通年舎飼い農家9戸を選び、飼養形態ごとに解析した。各飼養形態間で平均乳量に差はなかった。1年1頭あたりの治療回数で、泌乳器系では昼夜放牧農家が多く、運動器系では昼夜放牧農家および通年舎飼い農家が少なかったが、有意な差ではなかった。妊娠分娩関係および生殖器系をあわせて繁殖関係とすると、治療回数/頭/年は昼夜放牧農家で0.22回と、時間制限放牧農家の0.41および通年舎飼い農家の0.40回より有意に少なかった(P<0.05)。