著者
池上 聡 浜田 雅樹 小松原 重之 三上 博英
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.285-286, 1997-03-12

インターネットのトラフィック管理においては、アプリケーションの種類、パケットの発信地、着信地などの統計情報と、パケットのTCP/IPヘッダが必要である。統計情報は、設備投資、トポロジの再構成、ユーザ管理などを行うために用いられ、パケットのヘッダはパケット欠落やルーティングの確認などに用いられる。今日、これらのトラフィックデータ収集の標準として、RMON (Remote Network Monitoring)、RMON 2が存在する。これらは、SNMP (Simple Network Management Protocol) のMIB2 (Management Information Base 2) を拡張したRMON-MIBと、それらにアクセスするためのインターフェースを定義したものである。RMONを用いた実際のトラフィック収集では、ルータやハブ等のネットワーク機器で収集する方法やプローブで収集する方法が存在する。プローブとは、セグメント上の全てのパケットを調査し、それを分析して統計情報を作成したり、後から分析できるようにパケットを保存しておくことができる専用ハード、WS、PC等である。これら2つの方法は一長一短であるが、RMONでは負荷の高い処理を必要とすることから、プローブを用いる方法が将来的に有望である。しかしながら、プローブを用いる際には多くのコストがかかるという問題がある。その理由は、インターネットではトラフィックが特定箇所に集まることがないためにプローブの設置数が多くなること、RMONは負荷の高い処理を要求するためにバックボーンなどの広帯械な伝送路では高性能なプローブを用いる必要があることである。そこで本稿では、処理能力の低い安価なマシンを複数協調させてRMONとして高い処理能力を実現することを目的とし、複数のマシン間での負荷分散方法について検討する。
著者
渡辺 和文 山崎 憲一 三上 博英 梅村 恭司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1732-1733, 1989-10-16

ELISは、Lisp専用のアーキテクチャを持ったプロセッサであり、インタプリタの性能が高いことが大きな特徴である。この高いLisp処理能力を優れたユーザインタフェースと融合させることにより、ELISの利用分野を新たに開拓、広められる可能性がある。筆者らは、ユーザインタフェースに定評のあるApple社のMacintoshII(以下Mac IIと呼ぶ)を選び、これにELISを接続した(これをMacELISと呼ぶ)。本報告では、Mac IIへの接続ハードウェアについて述べる。
著者
山崎 憲一 三上 博英 梅村 恭司 渡邊 和文
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1734-1735, 1989-10-16

エキスパートシステムや知識処理システムにおいては、高速でかつ強力な記号処理機能と共にユーザインタフェースが重要である。そこで優れたユーザインタフェースをもつ米Apple社のMacintosh II(以下Mac)と、高速な記号処理機能を持ったLispマシンELISを結合したシステムMacELISを開発した。MacELISはELIS自身のプログラミング環境のユーザインタフェースを向上させること、および優れたユーザインタフェース構築のための環境を提供することを目的として設計され、次のような特徴を持つ。・ELISからMacのユーザインタフェースを使用できる。・Macに接続可能なデバイス(スキャナ、MIDコントローラ、光ディスク等)をELISから使用しマルチメディアに対応することができる。・デスクトップ型程度にまでコンパクトにできる。このようにMacELISではMacのユーザインタフェース機能を用いて、X-Windowに代表されるネットワークを介したウィンドウシステム以上の環境を提供できる。さらにMacELIS(1)はMacELIS IIとして現在開発中のシステムのプロトタイプでもあり、ハードウェア、ソフトウェアのフィージビリティ確認の役割をも持つ。