著者
秋山 稔 三上 慶浩
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.3, pp.178-185, 2006-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
10

貯蔵に伴う蒸留酒のクラスターサイズの変化を定量的に決定するために(1) マクロなクラスターサイズを (1) 式と (2) 式で定義した。(2) エタノール水溶液での水分子とエタノール分子の水和クラスターへの分率であるPwとPEとを贋-NMRにおける化学シフト値の濃度変化から (5) 式により求めた。(3) 蒸留酒として, ウィスキーを選び, ウィスキーでの分率Pw*とPE*とをPwとPEを基礎にし, ウィスキーとエタノール水溶液から蒸発する水分子数の比とエタノール分子数の比を測定することによって, (12) 式から算出した。(4) 算出されたPw*とPE*から (4) 式により, ウィスキーでの3種のマクロなクラスターサイズを求めた。(5) 本研究で定義されたマクロなクラスターサイズの25年の貯蔵に伴う変化はエタノールクラスターで大きく減少しているが, 水和クラスターと水クラスターではそれに較べて小さい。
著者
秋山 稔 三上 慶浩
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.101, no.3, pp.178-185, 2006

貯蔵に伴う蒸留酒のクラスターサイズの変化を定量的に決定するために<BR>(1) マクロなクラスターサイズを (1) 式と (2) 式で定義した。<BR>(2) エタノール水溶液での水分子とエタノール分子の水和クラスターへの分率であるP<SUB>w</SUB>とP<SUB>E</SUB>とを贋-NMRにおける化学シフト値の濃度変化から (5) 式により求めた。<BR>(3) 蒸留酒として, ウィスキーを選び, ウィスキーでの分率P<SUB>w</SUB>*とP<SUB>E</SUB>*とをP<SUB>w</SUB>とP<SUB>E</SUB>を基礎にし, ウィスキーとエタノール水溶液から蒸発する水分子数の比とエタノール分子数の比を測定することによって, (12) 式から算出した。<BR>(4) 算出されたP<SUB>w</SUB>*とP<SUB>E</SUB>*から (4) 式により, ウィスキーでの3種のマクロなクラスターサイズを求めた。<BR>(5) 本研究で定義されたマクロなクラスターサイズの25年の貯蔵に伴う変化はエタノールクラスターで大きく減少しているが, 水和クラスターと水クラスターではそれに較べて小さい。