2 0 0 0 OA 食塩結晶の色

著者
三好 永作
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.555-562, 2004 (Released:2013-02-19)
参考文献数
14

Point defects in crystals consist of holes, interstitial atoms, and impurities. These point defects are important for physical and chemical properties of the crystals. In particular, impurities and electrons trapped in holes are responsible for optical properties of the crystals. In jewelry such as ruby and sapphire, d-d transition of impurity transition-metal atoms is the origin of its sparkling color. Similarly to the colors of ruby and sapphire, a crystal such as NaCl and MgO can be colored. The color of such crystals is due to electronic transitions of color centers, which consist of electrons trapped in hole sites. Interactions between photons and electrons in the color centers are explained from the basic theory of the quantum mechanics. The electronic structures of the F and U centers in NaCl and of various F centers in MgO are discussed from results obtained by recent molecular orbital calculations.
著者
三好 永作
出版者
日本科学者会議
雑誌
日本の科学者 (ISSN:00290335)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.1391-1393, 2011-11
著者
前川 曜子 佐野 みなみ 森 寛敏 三好 永作 小島 憲道 中筋 一弘 田所 誠
出版者
基礎有機化学会(基礎有機化学連合討論会)
雑誌
基礎有機化学討論会要旨集(基礎有機化学連合討論会予稿集) 第18回基礎有機化学連合討論会
巻号頁・発行日
pp.186, 2006 (Released:2008-10-05)

オルトキノイド骨格をもつ配位子は光や熱の相互作用によって金属イオンと有機ラジカルとの価数互変異性を起こすことが知られている。私どもはこのような価数互変異性によって移動可能な水素結合のプロトンを制御できないかどうか試みようとしている。そこでビイミダゾール型水素結合をもつルテニウム錯体を合成し、その光反応によって水素結合状態の変化を観測できないか実験を行っている最中である。
著者
舘脇 洋 三好 永作
出版者
名古屋市立大学
巻号頁・発行日
2008

本研究では4成分相対論を使用して4f電子を含む原子や分子の電子状態を明らかにすること、大きな系を解くには計算の簡略化が必要となるが、信頼に足る4f電子系model core potential (MCP)法の開発である。4成分相対論では変分崩壊、そして大成分偏重に基づくエラーが問題となる。当研究で変分崩壊の無い基底関数が全原子に対して開発され、さらに十分の精度を持つが実用に足る大きさの基底関数も開発された。またHeと等電子系の重イオンの電子相関エネルギーが計算され、非相対論のそれとは異なること、負のエネルギーをもつ状態からの寄与が無視できないことが示された。全一フッ化ランタノイドLaF~LuFの基底状態がDirac-Fock-Roothaan法で求められ、基底状態のf電子配置が明らかにされた。CASCI法、MCQDPT2法等を使用しLaF、CeF、GdF等の分光定数、励起状態の帰属もなされた。4成分相対論における電子遷移能率を世界に先駆け開発し、GdFの励起状態の正確な帰属に成功した。4f電子系に対しての相対論MCP法をGamess等のよく使われているプログラムに組み込み、3フッ化ランタニド分子の系統的研究を行ったが、核間距離の定量的計算には動的電子相関を取り入れることが重要であることが示された。さらに実験(築部)グループにより創製された機能分子トライポードとランタニドイオンの相互作用に関する理論研究では、開発された相対論MCP法を使用し、実測データを説明する結果を得た。