著者
三本木 一夫 安田 武司 山口 禎
出版者
Japanese Society for Tropical Agriculture
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.149-152, 1986-09-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
8

1年生のコーヒー (Coffea arabica var Typica) の実生に0, 30, 50, 80%の遮光処理を行ない, 光合成の光・温度反応及び暗呼吸の温度反応を調べた.みかけの光合成速度は無遮光条件下で栽培されたものが最も高く, 遮光の程度が増すにしたがって低下した.光飽和点, 光補償点及び暗呼吸速度も遮光処理にしたがい低下した.光合成の最適温度は, 20℃であったが, 15~25℃でも高い活性を示した.温度の上昇による光合成の低下は無遮光区のものが大であった.即ち, 高温下では遮光区のものが高い光合成活性を示した.このみかけの光合成の低下には暗呼吸の増大が関係しているものと思われた.