著者
三枝 文夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.202, pp.1-6, 2005-07-16
参考文献数
5

最初の電子楽器をケーヒルのテルハーモニウムとすると、電子楽器誕生から100年になります。またRCAのミュージック・シンセサイザーMKIIの出現からも、はや50年経ちました。その間無数の電気・電子楽器が生まれては消えてゆきました。市民権を得た楽器はほんの一握りで、ほとんどの楽器は忘れ去られました。今も電子楽器は他の電気製品と同じように淘汰のただなかにあります。本稿は電子楽器の特質をふまえ、特にリアルタイムの演奏を目的とした電子楽器は何をめざしどこへ行こうとしているのか考えてみたいと思います。