著者
三浦 光哉 千葉 愛莉
出版者
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター
雑誌
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要
巻号頁・発行日
no.3, pp.47-58, 2008-06

空間認知能力の低いアスペルガー障害児に対して、小学校で学習する時期に合わせて、ひらがなとカタカナの文字指導を試みた。最初に心理検査など実態調査を実施し、認知処理様式の特性を詳細に分析した口その後、強い能力を活かした教材( 部屋分けしたマス、ひらがなの手本、カタカナの手本) を開発して、段階的に文字指導を行った。その結果、最終的に小学校1年生で通常使用しているノートの大きさである25mm×25mmのマスの中に、ひらがなの清音46文字を計14回の指導で、カタカナの清音46文字を11回の指導で正確に字を書くことができ、鏡文字や極端に線が曲がる文字等が改善された。また、視知覚発達検査で、10ヶ月の遅れがあった「形の恒常性」と「空間関係」が、3ヶ月の遅れに改善してきた。さらに、対象児の認知処理様式の特徴を担任教師や保護者に伝えることで、その後に指導や対応に活かすことにつながった。
著者
三浦 光哉 布澤 春爛
出版者
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター
雑誌
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要
巻号頁・発行日
no.4, pp.17-29, 2009-06

漢字の書きに著しい困難を示す中学1年生のLD児に対して、小学校6年生で学習する漢字の指導を試みた。対象児の認知処理様式の特性を分析し、強い能力を活かした教材を開発して漢字指導を行った。その結果、実態調査時に誤答となった106字(全181字中)については、22回の指導で全て書くことができるようになった。さらに、指導1週間後に再テストをした結果、74字(正答率70%)の正答であった。対象児の漢字指導では、同時処理や動作性が強いといった認知処理様式を活かすことにより、偏と旁、漢字を構成している部分的な形に着目させる方が覚えやすいことが指摘された。
著者
三浦 光哉 千葉 愛莉
出版者
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター
雑誌
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要
巻号頁・発行日
no.3, pp.47-58, 2008-06

空間認知能力の低いアスペルガー障害児に対して、小学校で学習する時期に合わせて、ひらがなとカタカナの文字指導を試みた。最初に心理検査など実態調査を実施し、認知処理様式の特性を詳細に分析した口その後、強い能力を活かした教材( 部屋分けしたマス、ひらがなの手本、カタカナの手本) を開発して、段階的に文字指導を行った。その結果、最終的に小学校1年生で通常使用しているノートの大きさである25mm×25mmのマスの中に、ひらがなの清音46文字を計14回の指導で、カタカナの清音46文字を11回の指導で正確に字を書くことができ、鏡文字や極端に線が曲がる文字等が改善された。また、視知覚発達検査で、10ヶ月の遅れがあった「形の恒常性」と「空間関係」が、3ヶ月の遅れに改善してきた。さらに、対象児の認知処理様式の特徴を担任教師や保護者に伝えることで、その後に指導や対応に活かすことにつながった。
著者
三浦 光哉
出版者
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター
雑誌
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要
巻号頁・発行日
no.9, pp.1-8, 2014-06-01

長期にわたって学校を欠席している小学校5年生A男(61日欠席)、中学校2年生B子(151日欠席)の児童生徒に対して、「本人参加型不登校改善会議」を実施した。その内容は、①不登校改善会議の目的とルール、②不登校に至る経緯の確認、③能力および気質や障害等の自己理解と課題把握、④不登校の定義と不利益、⑤生活環境の改善と将来の展望、⑥不登校改善の自己決定とスケジュール、⑦居場所での学習内容と指導方法、③改善するためのテクニック、⑨不登校改善計画の作成と合意、の9項目である。その結果、A男は、翌日から遅刻もせず毎日登校し、下校まで教室で学習活動ができ不登校が完全に改善された。また、B子は、改善会議後の翌週に1日別室登校、翌々週に2日間別室登校と翌週毎に別室登校回数を増やしていき、毎日、別室登校ができ、さらに教室復帰できるようになった。このことにより、「本人参加型不登校改善会議」の実施は、本人への登校刺激が促進され、不登校の改善につながったのではないかと考察した。
著者
三浦 光哉
出版者
宮城教育大学教員キャリア研究機構(特別支援教育研究領域)
雑誌
宮城教育大学特別支援教育総合研究センター研究紀要 = Bulletin of Special Needs Education Research Center, Miyagi University of Education
巻号頁・発行日
no.12, pp.30-37, 2017-06-01

本研究は、小学校入学後において、5 歳年長の時期に「小1プロブレムを防ぐ保育活動プログラム」を適用したA幼稚園出身児が学習面や行動面で不適応が少なくなっていることについて、小学校1 年生担任によるアンケート調査から一般幼稚園出身児と比較しながら検討した。手続きでは、A 幼稚園5 歳児3 クラス計72 人(本研究の対象児46 人)に対して、3 ケ月間にわたって、「小1プロブレムを防ぐ保育活動プログラム」40 題材を適用した。そして、この効果を検証するために、小学校入学後の7 月に、1 年生担任8 人に対して、8 項目( 国語の読み、国語の書き、算数の読み書き、算数の計算、視写、対人関係、聞く、話す)について、4 段階評価(大いにある、多少ある、あまりない、全くない)のアンケー調査を実施した。また、比較するために、保育活動プログラムを受けていない一般幼稚園出身児178 人にも同様のアンケート調査を実施した。その結果、A幼稚園出身児は、8 項目全てにおいて一般幼稚園出身児よりも不適応出現率が少なく、また、平均不適応出現率で約10%少なかった。このことは、「小1プロブレムを防ぐ保育活動プログラム」の適用が、小学校入学後における国語や算数の読み書き計算、聞くことの授業集中、話すことのコミュケーション、友達とのコミュニケーションなどの能力や態度において効果を示したのではないかと推測された。特に、行動面や情緒面、対人関係面で効果が期待できるものとなった。