著者
三浦 孝一 蘆田 隆一 河瀬 元明 LI Xian
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は,我が国のエネルギー消費量の大きな部分を占める製鉄業の高炉プロセスの効率化を目指し,高炉内の反応のうち,極めて速度の遅い鉄鉱石をコークスで直接還元する固固反応を工業的に促進する実現可能な方法を提案したものである。具体的には,まず,ナノサイズの酸化鉄粒子を用いて,実際に反応界面積を増加することによって固固反応が600℃の低温で進行することを明らかにした。次いで,それを工業的に実現可能な方法として,300℃程度まで加熱すると結晶水が脱離しナノサイズの細孔を形成する低品位鉄鉱石の性質を利用し,形成された細孔に低品位炭やバイオマス由来の熱可塑性炭材を多量に装入する方法を提案した。
著者
三浦 孝一 河瀬 元明 蘆田 隆一
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究では,固体であるイオン交換樹脂を原料とし,触媒金属イオンをイオン交換で高濃度・高分散担持させてから熱処理することによって,直径3~5 nmの一様な球形かつ中空状の構造を有する新規なナノ構造炭素「カーボンナノスフィア」を合成することに成功した。カーボンナノスフィアのBET表面積は1000 m2/g前後に達し,電気二重層キャパシタの電極材料として使用したところ,作成した電極は高速充放電特性に優れることが明らかになった。