著者
三石 邦廣
出版者
飯田市美術博物館
雑誌
伊那谷自然史論集 (ISSN:13453483)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.39-42, 2012 (Released:2019-06-05)

2001年12月に中島により飯田市上村日影岩において,関西型のニホンヤマネ(以下, ヤマネ)と思われる個体が生息することが指摘された.その為,飯田市上村1番地及び同程野山国有林に関西型のヤマネが生息しているのではないかと仮説を立てて調査を行った.調査方法は,ヤマネの目の縁取りを写真撮影すること及びDNA解析によった.その結果,上村調査地のヤマネは,ハプロタイプが「Akaishi」グループおよび「Kanto」グループの個体がみられ,「Akaishi」グループでは目の縁取りは均一に黒い関西型となることが判った.同時に調査した飯田市上郷野底山財産区有林の個体は,「Kanto」グループに属するヤマネであり,「Kanto」グループでは目の縁取りが,ギザギザしていて均一に黒くないことが判った.
著者
三石 邦廣
出版者
飯田市美術博物館
雑誌
伊那谷自然史論集 (ISSN:13453483)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.39-42, 2012-03

2001年12月に中島により飯田市上村日影岩において,関西型のニホンヤマネ(以下, ヤマネ)と思われる個体が生息することが指摘された.その為,飯田市上村1番地及び同程野山国有林に関西型のヤマネが生息しているのではないかと仮説を立てて調査を行った.調査方法は,ヤマネの目の縁取りを写真撮影すること及びDNA解析によった.その結果,上村調査地のヤマネは、ハプロタイプが「Akaishi」グループおよび「Kanto」グループの個体がみられ,「Akaishi」グループでは目の縁取りは均一に黒い関西型となることが判った.同時に調査した飯田市上郷野底山財産区有林の個体は,「Kanto」グループに属するヤマネであり,「Kanto」グループでは目の縁取り,ギザギザしていて均一に黒くないことが判った.
著者
三石 邦廣
出版者
飯田市美術博物館
雑誌
伊那谷自然史論集 (ISSN:13453483)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.51-56, 2014

筆者は2008年〜 2009年に,飯田市上郷野底山において巣箱を利用した調査を行った.今回は,飯田市上村において生息・生態的な調査を行い,その結果ヤマネおよびヒメネズミが生息していることを確認した.巣箱を利用したヤマネは,巣場所近辺から巣材を搬入していること,巣材はコケや樹皮といった単一材多いことが分かった.また,ヒメネズミは,巣材として枯葉を最もよく利用することが分かった.スギを主とする林地においてはヒメネズミは,スギの樹皮を枯葉と混ぜて巣を作ることが分かった.ヤマネおよびヒメネズミの繁殖期は,年に1回から2回あることが推察される.